デンデラ

デンデラ

佐藤友哉

新潮文庫

6/25に公開される同名映画の原作です。



先日「星を追う子ども」を見た時に予告見て記憶にあったので、本屋で見かけて即購入、一晩で読んでしまいました。久しぶりに一冊丸々一気に読んだ。睡眠時間削って一片の悔い無し。おもしろかったです。

内容の前に、帯に載ってる映画の中の浅丘ルリ子さんについて。



大変申し訳ないですが過去の作品等をよく存じ上げず、たまにテレビに出てらっしゃるのを見ては「若いころはキレイだったんだろうけど、今じゃ…」と思ってました。



 でも、この写真の浅丘さんはとても魅力的だと思った。とても美しいおばあさんだ。可愛すぎて主人公・ユカの感じに合うのか心配な位。



普段のあの醜悪な化粧なんて脱ぎ捨ててしまえばいいのに。



なんで誰もそう指摘してあげないんだろう。大女優さんに誰も言えないのかなとも思ったけど、それがあの方のスタイルだとしたら、それはそれで他人がどうこう言うことでもないのかもしれないですが。 

 

 一冊丸々、久しぶりの過剰感でした。

 

 血、臓物、死、死、死、そして死。

 

 そもそものっけから姥捨ての風習です。



その後もひっそりと生き残った老婆たちを圧倒的な暴力が襲い続けます。

偉大な猛獣と戦うってとこからか、子どものころ読んだ「ひとりぼっちのロビンフッド思い出したりしました。



内容は全然関係ないんですけどね。

しかし、これ、段々と老婆という設定を忘れる。というかちょっと無理があるような。10代、20代の様な躍動っぷりにはちょっと違和感がないでもありません。



少なくともぼくのばあさんは2人とも姥捨ての段階で逝くと思うんだけど。



何しろ平均年齢80.58歳(解説より)、最高齢100歳だよ。



無人の山でたった1人から30年生き抜いて、人口50人の村を作るようなビッグボスみたいな人なら普通に村でも有益で捨てられない気がするんだが…



作中にも、姥捨てのルールを変更する描写ありますし。



この作者は男性で女性だけの社会を描いてるんだけど、女性の目から見るとデンデラの中の女社会はリアリティあるんだろうか。ちょっとそれ聞いてみたいなぁと思いました。